Low₋E 複層ガラス樹脂サッシで家全体の断熱性能アップ

〔1階南側のLow₋E(アルゴンガス入り)遮熱型複層ガラスと樹脂窓〕
※ 上部ボックスは、電動外付けブラインド Warema の本体

窓は、風や光だけでなく熱も運びます。夏は74%、冬は52%もの熱が家全体で出入りします。夏に冷房を効かせても暑く感じる原因は、窓からの熱の流入であり、冬に暖房をつけても寒く感じるのは室内からの熱の流出です。この熱の出入口となる窓の断熱性能をアップすることで、快適な住み心地と省エネ効果が得られます。

窓ガラスは、かつてはアルミサッシにガラスが1枚入った、「単板ガラス」が当たり前でしたが、今では、空気層を2枚のガラスで挟んだ「複層ガラス」やガラス面に熱放射を遮断する金属膜を形成した「 Low₋E 複層ガラス」が登場しています。最近では、中空層にアルゴンガスなどの特殊ガスを注入したものや寒冷地用にガラスを3枚重ねた「トリプルガラス」までも開発されています。

窓枠(サッシ)は、アルミ単体から熱が伝わりにくいアルミ樹脂複合へと変わり、より高い断熱性能をもつオール樹脂も製品化されました。アルミニウムは、金、銀、銅に匹敵するぐらい熱を伝えやすい物質で、大きな面積を占めるガラスだけを高性能にしても、窓枠がアルミ単体やアルミ樹脂複合のままだと窓周りが低温になり、結露が発生してしまいます。オール樹脂の樹脂窓の場合は、壁内の枠部材まで低温になりにくい高断熱の樹脂製ですからそのような心配は無用です。

【各素材の熱伝導率( W/m・k )】
値が小さいほど断熱性能が高く、樹脂は極めて熱を伝えにくく、アルミニウムの約1,400分の1の熱伝導率しかありません。
・金:320
・銀:420
・銅:398
アルミ:238
・鉄:80
・ステンレス:16
・コンクリート:1
・ガラス:0.65
樹脂:0.17
・木:0.1
・グラスウール:0.05

例えば、一般的なアルミサッシに複層ガラス(2枚ガラス)を入れた窓(U値4.7)は、一般的な壁(U値0.5)の10倍近く、高性能なエコハウス(U値0.2)の24倍近くも熱を通してしまいます。このため、夏に窓から入ってくる熱流入量は、74%、冬に窓から逃げていく熱流出量は52%を占めてしまいます。下表の「窓枠とガラスの組み合わせ性能」は、一般的な窓の種類ごとのU値を示しており、築15年以上の住宅で普及している「アルミサッシ+1枚ガラスの窓〕でU値6.5です。一般的な「樹脂窓+ Low₋E 複層ガラスの窓」で1.5というU値になります。このように窓は、窓枠とガラスの組み合わせで、何倍もの断熱性能が違ってきます。

【 熱貫流率U値[W/(㎡・K)]】
熱の伝えやすさを表す数値。室内外の空気温度に1℃の差があるとき、1時間に窓1㎡あたりを通過する熱量を表す。数値が小さいほど断熱性能が優れている。

なお、GarageHouse(賃貸ガレージハウス)京都南は、窓の断熱性能が家全体の断熱性能に強く影響することを考慮して、外壁に面する全ての窓を国内最高基準の断熱性を誇る「 YKK AP 社製 APW330(Low₋E(アルゴンガス入り)遮熱型複層ガラス樹脂サッシ※)」にしました。「太陽光を自在に制御する電動外付けブラインド Warema 」でご紹介したとおり、高性能窓ガラスと外付けブラインドのW性能で夏の日射を遮り、暑い夏でも部屋内は涼しく快適に過ごせるように設計しました。一方、冬場は、部屋内の暖かい空気を窓からの放出を防ぐので、コールドドラフトを発生させず、窓枠がすべて樹脂製なので、冬場のいやな結露とも無縁の生活ができるはずです。
※ GarageHouse 京都南の窓ガラス(Low₋E(アルゴンガス入り)遮熱型複層ガラス)のUg値は1.18です。

ところで、Low₋E ガラスは、部屋に明るさを取り込みながら、ガラス面の金属膜で紫外線を約76%カットしてくれますので、お肌や目への影響を軽減してくれます。お肌に気を遣う女性の多くは日傘や UV クリームなどで常日頃からUVカット対策をしているものですが、室内に入ってくる日差しに対しては、意外と無防備のままではないでしょうか。紫外線はお肌のシワ・シミの原因となるだけでなく、皮膚ガンや白内障の原因となるなど、健康への影響も無視できません。さらに「天然木のメリットが勝るオーク、杉の無垢フローリング」で触れたように無垢フローリングが窓ガラス越しに室内に入ってきた紫外線を床でほぼ吸収してくれますので、安心して窓から太陽の明かりを部屋全体に取り込んでいただけます。

GarageHouse は、省エネでエコロジーでありながら、健康的で快適な住み心地が得られるように、様々な工夫を凝らした家づくりを目指してまいります。

〔2階南側の窓(窓枠の内観はホワイト色)〕

出典:あたらしい家づくりの教科書(著者:水上修一 氏)