乾燥を防ぎ、冬でも寒くない全熱交換換気でウイルス殺菌

〔全熱交換換気システムの床面に埋設された屋内吸気口〕
※ 拡大部分で青く光っているのがウイルスやアレルゲン物質を殺菌・分解する「プラズマフレッシュ」です。

GarageHouse(賃貸ガレージハウス)京都南は、新型コロナウイルスの感染拡大により、「空気の質」への関心の高まりから注目されている「全熱交換換気システム(第1種換気方式)」を設置しています。全熱交換換気システムの概要については、「全熱交換換気システムで省エネ換気とウイルス除去」でご紹介しましたが、その特長についてもう少し詳しくご紹介いたします。

この換気システムは、24時間の換気設備に熱交換率90%、湿度交換率82%を誇る高度な省エネ機能が備わっています。室内の熱だけでなく湿度も同時に交換して換気するので、冬は過乾燥を防止し、室内の空気を適度にしっとりと保ちます。夏はエアコンの除湿負担を低減させるので省エネとエコロジーにもつながります。例えば、冬の場合(室内23℃・湿度60%)は、0℃の外気を20℃まで温め、30%の湿度を55%まで回収して室内に取り込むので、乾燥せず、寒くもなりません。一般的な熱交換機能のない換気システムで外気をそのまま取り込むと、室温は下がり、空気がさらに乾燥してしまいます。逆に夏の場合(室内26℃・湿度50%)は、30℃の外気を26℃まで冷やし、80%の湿度を55%まで放出して取り込むので、湿っぽくならず、暑くもなりません。

湿度とは、一般的に気象予報などでも使われる「相対湿度」のことをいい、空気が水蒸気の形で包含できる水分量(飽和水蒸気量)の割合(%)を表します。このため、「湿度100%」とは、水に満たされた状態ではなく、それ以上、水が蒸発しない状態であり、湿度100%を超えると水滴(結露)になります。
注意点として、相対湿度は、水蒸気量が一定でも、温度により変化することです。例えば、温度が上がると、空気が膨張するので、飽和水蒸気量が増え、相対湿度は低くなります。同様に、温度が下がると、空気が収縮するので、飽和水蒸気量が減り、相対湿度は高くなります。
具体的には、冬に外気(気温5℃、湿度60%)を18℃まで暖めると、相対湿度は、28%まで下がります。(夏に外気(32℃・湿度60%)を28℃まで冷やすと、相対湿度は85%まで上がります。)つまり、冬に換気しながら、エアコンで暖房すればするほど、室内の空気がカラカラに乾燥してしまうのです。

熱交換換気の調湿で夏は弱冷房、冬は弱暖房で快適&節約」でご紹介したとおり、室内の快適な湿度は40%~60%とされています。湿度が40%以下になると乾燥が気になるだけでなく、インフルエンザや風邪のウイルスの活動が盛んになり(※)、逆に60%以上になるとダニやカビが発生してしまいます。夏は、湿度が低くなると涼しく感じるので、除湿すると弱冷房の28℃でも快適に過ごせます。反対に、冬は、湿度を上げると暖かく感じるので、加湿すると弱暖房の20℃でも快適に過ごせます。

※ 実は、インフルエンザウイルスの場合は、相対湿度ではなく、空気中に含まれる水蒸気自体の量を示す「絶対湿度」の変化が感染リスクの重要なポイントになります。気温ごとの絶対湿度で測った警戒レベルを相対湿度に換算すると、25℃で30%、20℃で40%、15℃で55%となり、気温が低くなるほど、高い相対湿度が必要になるので、逆に部屋を暖め、加湿すると、ウイルスの感染予防になります。

さらに、この全熱交換換気システムは、省エネ換気だけでなく、アレルゲン物質やウイルスなどの汚れた空気をキレイにする健康換気ができる以下の機能が備わっています。

■ 屋外吸気口のアレルノンフィルターは、花粉を99.8%、PM 2.5を98%除去し、きれいな空気だけを屋外から床下に送ります
■ 床下の空気を取り込む内部給気口の「プラズマフレッシュ(※)」で浮遊しているアレルゲン物質、カビ菌、ウイルス及び臭い成分などを分解・不活性化し、除菌された空気を床下から室内に取り込みます
※ 室内吸気口にあるイオン分解装置の「プラズマフレッシュ」は、強い殺菌作用を持つ OH ラジカルを発生させ、ウイルスなどの活動を抑制します。
■ 床下排気口にある「ウィルス抑制フィルター」でインフルエンザ菌やウィルス・ダニ・花粉などを除菌するので、室内に汚れた空気が回りません

また、従来の壁や天井に設置する換気設備と違い、排気口が床面に埋設されているので、床面にたまったホコリ・花粉・臭気を巻き上げずに自然と屋外に排出する床下排気を採用しています。あまり知られていませんが、床上30㎝は、アレルゲン物質の7割が浮遊する空間となっています。床下排気口は、自然の気流の流れでハウスダストを吸い込み、効率よく排出します。

〔全熱交換換気システムの本体ユニット〕
※ 本体ユニットは、床下に格納させているので、メンテナンスが容易です。

これまで、全熱交換換気システムのメリットをお伝えしましたが、当然デメリットもあります。まず、導入コストが非常に高額であること、そして吸排気の熱交換素子やフィルター交換にもコストがかかる点です。さらに吸気用と排気用の2つのファンを電動モーターで強制的に回すので、電気代がかかります。機種によっては、本体ユニットや屋外吸気口が高所に設置され、フィルターの清掃が容易でないこともあります。

ただし、GarageHouse京都南の場合は、熱交換素子やフィルターの交換コストは、一般家電の空気清浄機並みの価格帯ですので、非常に経済的です。また、清掃面では、屋外吸気口は、地面から手が届く高さに設置されているので、簡単に手間なくフィルター清掃ができます。電動モーターは、省エネで静かなDCモーターで運転するので、通常の電気代に換算すると1ヶ月で1,000円もかからず、エアコンの省エネ分と相殺すれば、実質的には数百円程度の出費で異次元の快適さが得られますので、納得していただけるはずです。

〔全熱交換換気システムの屋外吸気口〕
※ 屋外吸気口が手の届く高さに設置されているので、簡単にフィルターのお掃除ができます。

ところで、全熱交換換気システムの採用理由は、次のとおりです。一般的に普及している第3種換気方式(自然吸気+換気扇で排気)は、低コストで施工が容易であるという特徴があるものの、適温・適湿の室内空気を排出し、新たにエネルギーを消費して外気を冷暖房するため、高断熱・高気密のメリットである冷暖房効率が低下してしまうという問題が発生してしまいます。一方、猛暑となる夏場や極寒の冬場に冷暖房効率を上げるため、換気口を塞ぎ、換気扇を止めてしまっている家が少なからずあるようです。この場合、高気密・高断熱の家では、建物全体がまったく呼吸できなくなるので、内部結露による建物の劣化を生じさせ、ハウスダストや二酸化炭素が溜まり、健康被害の心配が高まります。そのため、住まい手の安全、安心を目指す GaregeHouse 京都南には、24時間の常時換気で室内の温度と湿度を快適なレベルでコントロールし、ウイルスやアレルゲン物質を除菌・分解する全熱交換換気システムを導入しました。

【ご注意】
高気密、高断熱の住宅で石油ファンヒーター(石油ストーブ)を使う場合は、常時換気が鉄則です。なぜなら、石油ファンヒーターは、室内の酸素を使って燃焼し、二酸化炭素を室内に排出します。長時間使えば空気が汚れ、さらに換気をしなければ室内の酸素濃度が低下して不完全燃焼が進み、一酸化炭素が急激に増加し、一酸化炭素中毒を引き起こしてしまいます。
そのため、オール電化の GarageHouse京都南では、石油ファンヒーターの使用を禁止する一方、高性能エアコン(ダイキン「うるさら X 」)を標準設備としています。

ダイキン「うるさら X 」については、「高断熱の家は、エアコン1台で冬は暖かく、夏は涼しい!」でご紹介しています。このエアコンの選択理由は、AI 運転など快適機能が充実し、うるる加湿を利用した洗浄・脱臭機能に着目したからです。しかしながら、「換気しながら加湿・暖房できるのはダイキンだけ」というキャッチフレーズで宣伝されている換気機能だけは使うことがなさそうです。なぜなら、上述のとおり全熱交換換気システムを設置していますので、より効率的に換気ができるためです。ともあれ、この全熱交換換気システムと高性能エアコンの相性が非常によく、これらがあれば、一般的な加湿器、除湿器、空気清浄機までも出る幕がないほど、飛びぬけた性能を発揮してくれるはずです。

GarageHouse は、省エネでエコロジーでありながら、健康的で快適な住み心地が得られるように、様々な工夫を凝らした家づくりを目指してまいります。

〔全熱交換換気システムの床面に埋設された床下排気口〕
※ 建物の主要箇所に配置された床下排気口から汚れた空気を効率よくどんどん排出します。

― あとがき ―
GaregeHouse 京都南のリビングの天井は、高い所で4.0m、低い所で3.3mある勾配天井なので、たくさんの空気を部屋いっぱいに溜め込めます。シーリングファン(サーキュレーション)がこの空気を淀みなく緩やかに循環させるので、冬も夏も自然で爽やかな風が部屋中にそそぐので、卓越した快適さを実感していただけるはずです。シーリングファンについては、「冷房や暖房の運転効率を向上させるシーリングファン」でご紹介しています。